2020年02月09日

オーラスはラス目の逆転条件を正確に把握する【ラス確はしないという仮定に基づいた押し引き】

今回は、オーラスの押し引きについて。


オーラスラス目からリーチが入った。

この場合、どこまで押してどこでオリるかというのは、非常に腕が問われる部分だ。


倍満打ってもラスにならないという点差なら、まっすぐ打ってトップを目指すだろう。

満貫打ったらラスになるという点差なら、基本的には引き気味に構えるだろう。

その中間のハネ満打ったらラスになる場合というのはなかなか判断に迷うことが多いのではないだろうか。


赤入り麻雀では、例えドラがある程度見えていても裏ドラ次第でそこそこハネ満になりやすく、裏ドラ条件でアガってくるケースも少なくない。

ロンの声をかけられた場合、ラス抜け条件を満たすアガリということで、ただでは済まないことが多い。

仮にラスまでは落ちなくても、順位転落は覚悟しなければならないだろう。


天鳳の場合は、ラスにさえ落ちなければポイントは減らないため、自身の裁量によって押し引きは決めることができるわけだが、強者ほど簡単にはあきらめない、ギリギリまで順位UPを狙う傾向が強いという印象もある。


ラス目の逆転条件が分かりやすい場合は、こちらの対処もやりやすい。

しかし、時折とんでもない条件でリーチをかけてくることがある。


全員から倍満直撃条件のリーチを打ってきて戦々恐々とするも、河には特別高そうな情報がない。

こういった際によくあるのが、西入狙いのツモ専リーチだ。


天鳳では、終了時30000点を超えていないと西入があるため、ラス目は逆転条件において常にこれを視野に入れている。

ツモ専リーチなのにうっかりオリてしまってテンパイを逃す、なんていうのは天鳳に慣れていないと犯しがちだ。


これを避けるためにも、オーラスはラス目の逆転条件を正確に把握する、ということが重要だ。

直撃条件なのか、裏ドラ期待なのか、西入狙いなのか。


ラス抜けの条件を正確に把握することで、自身が間接的にアシストするということもできる。

例えば、ラス目と3着目の差が10700点の際、自身がリーチ棒を出すことで、ラス目の満ツモ条件ができる。

自身がダントツであれば、積極的にリーチ棒を出すことで、ラス目もリーチに行きやすくなる。

それを理解している3着目は、ラス目が攻め返してくる前にこちらのリーチにサシコミに来るなんていう現象も起きる。


自身にラス落ちの可能性がない場合でも、ラス目の逆転条件を把握することで、円滑なオーラスの局回しができる可能性が高まる、というわけである。

そういう意味でもオーラスは自身の順位変動のみならず、ラス目のラス抜け条件をしっかりと把握しておくことが重要となってくる。


経験上、特上卓では出てしまったらラス確でもアガる、というようなケースも多かったが(これだと無駄な順位転落が多くなる)、

鳳凰卓では基本的にラス確になるアガリはしないことが多いので、ラス目の攻撃の意図をしっかりと読む必要がある。


つまり鳳凰卓では、ラス確になるアガリはしないだろう、という仮定に基づいて押し引きを決めることができる。

言い換えれば、打ち手を信頼する、ということであり、それだけ鳳凰卓のレベルは高いということを認識する、ということである。


それでは、具体的に実戦例から見ていこう。


case1
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オーラス、37000点持ちトップ目の親番。

2着目の上家とは3800点差で、ノーテンなら捲られる可能性も。

対面が抜けたラスで4100点持ち。3着目の満ツモでもトップを捲られるため、予断を許さない。


44045.jpg

ところが、ダンラス目から5巡目にしてリーチが入る。

ドラも切っていて、チートイドラドラというのもなさそう。

一体、このリーチは何を狙っているのだろうか?


44046.jpg

リーチ一発目だが、何を切るか?





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4p切りとした。

倍満打っても変わらないため、4pは押しやすいだろう。

唯一高い手と言えば、ソーズのホンイツがあるので6sは一応引っ張る。

一発目ならやぶれかぶれでアガられてしまうかもしれない。


44048.jpg

フリテンを残さず7sも押していく。

仮に、満貫打ったら西入条件となってしまう場合はこの7sは押さない。

上家が3万点を越えているので、西入条件を満たさない。

そして、それは上家も同様につき、上家も攻め返してくるはず。

つまり、ギリギリまで自身のアガリを見ることで、上家のアガリを阻止したいという意図だ。


44049.jpg

ん?上家の1mにロンの声。

上家からだと倍満条件だが。

イーペーコー裏期待とか?


44050.jpg

予想に反して、打点がない。

これは諦観のラス確リーチだったか?


44051.jpg

いずれにせよラス確だったが、無駄に裏が乗って、上家は3着に落ちてしまった。

打ち手によってはこういうこともあるが、基本的に鳳凰卓ではラス確リーチはレアケースだ。

親番の私がトップ目につき、一局勝負ということもあったかもしれないが。

どうせラスなら平均得点を上げる、みたいな思考もあるかもしれないが、いずれにせよ鳳凰卓ではレアだろう。

逆に言うと、私が2着に落ちていた可能性も十分にあったということである。



case2
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オーラス1本場、28400点持ち3着目の北家。

2400点持ちラス目の南家からリーチが入って一発目。

親が29600点、トップ目の西家が38600点。

こちらもテンパイだが、さてどうしよう?





58374.jpg

3m切りとした。

1000点でもアガれば2着につき、ギリギリ粘りたい。

その粘り方をどうするか、という問題。

九段の対面は確実に逆転条件の手が入っているはず。ドラが暗刻という可能性も十分にある。

2枚切れの3mで引っかけリーチには来ないでしょ、という意図。

3m切っておけばこちらのピンフの受け入れも広い。


58375.jpg

望外の9m暗刻でこちらもテンパイ。

さて、どうしよう?





58376.jpg

5m押しのダマとした。

ここで重要なのは対面との点差。

27000点差でリーチ棒が2本の1本場ということは、リーチ棒を出さなければハネ満までなら打てる。

つまりここでは絶対にリーチを打てない。みすみすハネ直条件を自ら作ることになってしまうからだ。

仮にリーチを打つとしたら、ツモでトップ捲り確定レベルの打点がなければ見合わない。

なぜかというと、対面がツモといった瞬間親っ被りで私のラスはなく、唯一ラス転落があるのが直撃だからだ。


58377.jpg

そして7pをツモった。

これで現物待ちダマに構えられる。

リーチをしたとしてもツモでトップ捲りまでは確定しないので、ここでのダマは必然となる。


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最終盤にドラを持ってきたが、さてどうするか?





58380.jpg

これを押した。

ドラで打ったとして倍満になる組み合わせはどのくらいあるだろうか?

リーチ中ドラ3+赤1でも裏が2枚以上必要。

もちろんきれいに裏3なら捲られるが、その可能性は高くはない。

ダマにしているからこそ打てる中で、リーチなら絶対に打てない中。

あべこべだが、逆転条件を具に把握しているからこそギリギリ押せるドラだとも言える。

ラグがかかって頭が真っ白になるも無事通過。


58381.jpg

結果、三人テンパイで流局。

対面は意外にも高め三色のメンタンピンリーチ。

倍ツモでも捲らないことを考えれば、意図はトップ目から高目直撃裏1の西入狙い、もしくは流局テンパイ狙いだったことがわかる。

そのぐらい厳しい条件に賭けざるをえなかったということ。

逆に言えば私の押しは十分に見合う押しだったとも言える。

ラス目に完全なる逆転手が入るということはそこまでなく、リーチを買い被ってしまうことの方が多い。

とはいえ、ドラでオリるのも天鳳なら自然。当時の気合いの入り様たるや、刺激になった。



case3
58382.jpg

さらに次局、対面から2巡目リーチが入った。

アガれば私は大体トップになれるが、対面との差は28000点ジャスト。

供託リーチ棒3本の、2本場。

さて、何を切るか?





58383.jpg

これは押せない。

なぜなら、いよいよハネ満直撃ができない点差だからだ。

2本場の分、ハネ直なら200点捲られてしまう。

そうなると、ダブ南はもとより、無スジは切れない。

2巡目リーチだからこそ、そのぐらいの直撃条件を満たす手だと考えられるからだ。


58384.jpg

手詰まり気味だが、ここは形を追わずにしっかりと現物を合わせていく。


58385.jpg

果敢に押していた親が、6000オールツモでトップ捲り。

私は残念ながら3着で終えた。

対面のリーチの意図は何だろう?親テンパイなら差は縮まる、ということだろうか。



case4
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オーラス31000点持ち、2着目の西家。

対面の親がトップ目で6200点差。下家がラス目で24400点差。

好配牌をもらったので是が非でもトップを捲りたい。


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唐突にラス目からリーチが入った。

河はかなり強い。


69810.jpg

テンパイだが、赤5mが余る形。

さて、どうしよう?





69811.jpg

追っかけとした。

リーチ棒が出たことにより、一通の高目がぴったりトップ捲りを満たす。

点差的にハネ満が打てるため、一発でもギリギリ勝負できると判断した。


69812.jpg

しかしこれにロンの声がかかる。

ロンと言われると相当ヤバいんじゃ…?


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幸いなことに裏が乗らず。

ハネ満で済んだ、ということは…


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きわどく400点残って3着。

生きた心地がしなかったが、ギリギリ残った。

やはり、ハネ直条件と倍直条件では、その難易度に雲泥の差がある。

一発で赤を打ってもセーフだもんね。


69815.jpg

これが通れば高目がいるのは必然。

ギリギリのところを勝負していけば十分な見返りがあることがわかるだろう。



case5
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オーラス28800点持ち、2着目の北家。

トップ目が親番で31900点持ち、3着目が上家で28200点持ちと僅差。

11100点持ちラス目の対面からリーチが入ったところ。

このリーチをどう見るか。


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ブクブクにしている一発目。

さて、何を切るか?





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4sを押した。

一発目だけは怖いが、こちらも十分にトップ捲りの見える手。

現状2着目というのもあり、慎重策を取る手ももちろんある。

ただこの点棒状況なら、対面リーチの狙いはなんとなく透けて見えないだろうか?


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危険な5pを持ってきたが、さてどうしよう?





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押した。

ここで考えるべきは、3着目と対面の点差だ。現状18100点差ということは3着目から満直でも捲れない。

都合よくハネ満が入っている、と考えるよりも現実的なヒントが親の点数にある。

親が31900点ということは、1000・2000以上のツモで西入となるではないか!

対面のリーチにやや逡巡があったことからも、西入狙いのツモ専リーチの可能性が高いと判断した。


77290.jpg

なかなかテンパイが入らないまま、持ってきたのはドラ。

さて、どうしよう?





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ここで回った。

さすがにドラそのもので打ったらハネ直も現実的になり、ここだけは打てないところ。

赤も見えてないしね。


77292.jpg

結果ラス目の一人テンパイで終局。

私は辛くも2着キープでまあ良し。

対面のリーチは25p待ち、ということは…


77293.jpg

私の5pは見逃しだった。

これが見逃しのラグかどうかはわからなかった。

推測通り、対面はツモ専リーチで、ツモればぴったり西入だった。

満貫直撃は現実的だが、ハネ満直撃となると難易度はかなり上がることが本局からもわかるだろう。


このように、点棒状況によっては、西入狙いのツモ専リーチが濃厚とわかることもある。

ラス目のラス抜け条件を正確に把握し、リーチの意図を読むことで、自身にとって有利な攻め返しができる局面が増える。

相手の雀力を逆手に取って、自身の得を増やしていく。

冷静な状況判断と、情熱の押し、オーラスはこれを意識していきたい。
ラベル:天鳳 攻撃
posted by はぐりん@ at 23:56| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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