2019年03月10日

九段昇段 飾りじゃないのよ段位は haha〜

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九段昇段した。


実に1000試合超、八段を彷徨い続けた結果、
運よく降段より昇段を先に引き当てることができた。


昨年末の記事をみてもらえばわかるが、今年は八段670/3200ptからのスタート。

年末にラスを量産し、今年はその負の遺産を受け継いでの苦しい立ち上がりだった。

八段原点を割っている期間が圧倒的に長く、
とりあえず1000ptが目標、という辛い状況も続いたが、
低次元の目標設定にすることで、目の前の1試合に全力を注げるように努めた。


最も負けが込んだ瞬間で、八段200pt台、Rは2120台まで落ち込んだが、
そこから奇跡的に盛り返すことができた。

私の経験から言えば、1000ptを割ったあたりから、なし崩し的にポイントは減少しやすく、
500ptを割ってしまうと、大抵の場合はもうダメである。

500ptのデッドラインを割った瞬間に、わざ降段うんぬんではなく、
なにか特別な引力に引き寄せられるかのように劇的なラスを引かされ、降段する。

あたかも死の淵にいる人を死神が誘う(いざなう)かのように。

ポイントというのはその人の持つ運量であり、同時にメンタル力を表す数値でもある。
心の弱った者から魔物に食われるというのは、ゼロサムゲームにおいては至極当然の帰結であろう。



それでは、私はなぜ降段しなかったのか?


不調時と好調時で何が変わったのかと言えば、実は何も変わっていない。

打ち筋はもちろんのこと、ミスの量も変わっていない。

裏ドラがめちゃくちゃ乗ったという事実はあるが、それは偶然の一要素に過ぎない。


ただひとつ、言えることがあるとすれば、平常心を持って打ち続けることができたこと、これが良かったのではないかと思っている。

降段寸前の心理状態には、どうしても焦燥、焦りというものがある。

降段を恐れる意識、段位を延命させようとする意識、様々な思惑の中で打ち手はメンタルバランスを崩し、
本人が無自覚のうちにいつも通りの麻雀が打てなくなってしまう。

だから、ポイントを減らす過程で、「打ち筋が変わっていない」というのは実はいいことなのだ。

普段通りに打てなくなることの怖さ、というのは天鳳の降段過程で顕著に表れるし、
おそらくプロが配信対局に慣れていない場合の緊張感でも表れてくるだろう。


私の場合は、このような降段間際の経験も多く、この焦燥感に慣れている。

前日の牌譜から反省点を導き出し、本日の指針をしっかり持って対局に臨むことで、焦燥感や緊張感から解放され、着実なステップが踏める。

現状のポイントを気にすることなく、常に平常心で打てる工夫というのが、魔物に打ち勝った要因ではないかと思っている。





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これは私のRateの推移だ(鳳凰卓5136試合)。

赤い丸で囲った部分が、直近八段の推移を表していて、
青い矢印は、最低到達ポイントを示している。


九段昇段時のプロフィールを見て、何か気づいたことはないだろうか?


そう、昇段時Rが2271と、明らかに平均よりも高くなっている、ということだ。

プロフのRランキングでも23位となっており、十段者の平均R2234をも上回っている。


どうしてここまでRが高くなるかというと、八段底辺付近にいる滞在期間が長かったからだ。

わざ降段が有効であるということは、段位底辺付近で粘ることはポイント効率的に好ましくないということを意味する。

実質7.1段ぐらいのポイントで八段配分を受け入れるのは、八段原点までの距離が長い。

それならば一旦降段して七段配分で潜った部分を消化した方が、ポイント的にも精神衛生的にも良い、ということなのだが、
おそらく青矢印の部分で一旦七段降段していた方が、九段までの距離は短かったであろうと推測できる。


つまり、たまたま降段しなかったことが、実はポイント的には損になっていて、その分昇段までの負担が大きくなったということが考えられる。

私はわざ降段はしない派であることは以前も述べた通りなので、結果を受け入れるだけだが、あっさり降段することがデメリットばかりではない、ということがこのことからもわかるだろう。

死神の誘いは、実は天使の囁きである可能性もある、ということである。



さて、今回はメンタル面という内容に絡んで、とある一局を紹介したい。


相手の顔が見えない天鳳での実戦においても、様々な形で相手のメンタルのブレを窺い知ることができる。

それは自身がブレている時にやってしまうことを思い浮かべればいい。

例えば、出た牌を高速で鳴く煽り鳴き、相手の打牌が遅い時に催促する高速切り、煽りの意図がある高速リーチ宣言、などである。

後は、一瞬だけ回線を切ったりするような技?(私はやり方がわからないが)もある。


こういう動作がある人は、最終的に負ける可能性が高い、と私は解している。

統計を取ったわけじゃないが、実際にそうなっている確率が高いはずである。

一見、煽る側は状況を把握できていて、精神的に余裕があるようにも見えるが、
その実、自身が冷静に打てていないというキズを白日の下に晒す行為であるからだ。



煽り者は最初は威勢がいいが、次第に劣勢になっていき、最初の勢いが影をひそめる、こういうパターンが多い。

自分含めて長い間こういう行為を観察してきたが、不思議なことに展開読みがピタリと当たる。

自身がイライラしている時は、必ず最終的に自身が下位に沈む。

臆病だから、相手を煽るのであって、先にも触れたように心が弱い者から先に魔物に食われてしまうのである。

おそらくだが、麻雀に限らず全ての競争においてこのセオリーは成立するのではないか、と思う。


揺れ動く精神状態を相手に悟られるのは、麻雀においては損だ。

顔が見えないからそれを悟られないのがネット麻雀のいいところなのに、それをわざわざ晒すのは自身の隙を認めるようなものだ。

天鳳十段にそのような行為を頻繁にする人がいるか?ということであり、
成績上位者にはそのような行為は少ない=なぜなら冷静に打っているから、ということに結びつくだろう。


それでは、ネット麻雀において心の揺れは具体的にどのような形で表れるのだろうか?

わかりやすく私の実戦譜から失敗例をご覧いただきたい。



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東3局2本場、35000点持ちトップ目の親番。

6000オール、1500と気持ちよく連荘中の2本場。

対面の3pに時間めいっぱいのラグがかかる。

上家のチーラグが濃厚なんだが、えっ?ってぐらい考えている。


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も、スルー。

同時に3pは上家がかなり欲しい牌であることがわかった。

若干イライラしながら私は…


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浮いている3pを連打!も、ツモってきた牌がなんと3p(笑)

天鳳あるあるではなかろうか。

ラグあり字牌を合わせ打ちしようとしてそれが偽ラグだった際によくあるパターンだ。


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やむなく3pのトイツ落としに。

これじゃまるで私がラグをかけたみたいじゃないか。

しかしこれはやっちまった感が強いので、こういうミスをした時は自分のアガリは基本ないと考える。


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終盤になり、対面リーチ一発目にこちらもテンパイ。

さて、どうしよう?





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9s切ってオリた。

5pはかなり通りそうだとは思ったが、58pが残っているのと生牌なのが少し気持ち悪かったので。


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結果は、テンパイの入っていた下家が一発で放銃し、裏1の12000となった。

件の5pはというと、なんと上家の当たり牌で、ドラドラ赤の7700。

たまたま放銃を回避できたが、打っていたとしてもまったくおかしくなかった。


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上家の3pラグはこの形だった。

確かに仕掛けるかどうかはやや悩ましい。

不自然に長かったので、もしかしたらマウスを床に落としたのかもしれないし、マウスの電池が切れただけかもしれない。


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注目してほしいのは、私の不慮の(?)3pトイツ落としによって、上家はカン3p受けを嫌いやすくなった結果、盲点のカン5p待ちができあがり、なおかつ最終的にそれに飛び込みそうになっている私がいる、というところだ。


仮に3pのトイツ落としを見せていなければ、上家は待ち取りに選択が生まれ、純カラのカン3pに受けていた可能性だってある。

イライラしてミスを犯した挙句、その因果関係が明らかに上家が得、私が損するようにできている。

牌効率を損ねているばかりか、高速切りで冷静さを欠いている、という情報を相手に与えてしまう。

頼んでやってもらいたいぐらいのことを、ルールの範囲内の行為にイライラして勝手にやってしまう。

こういうのを自滅、というのだ。


要は、相手と勝負する以前に、自分自身に負けているということであり、
メンタルが十全でなければ、常にこういうリスクがつきまとうだろう。

これは一つの些細な例に過ぎないが、少しのほころびが取り返しのつかない崩壊に繋がる、麻雀とはそういうゲームである。


安易に心を揺らさない、勝つための勝負哲学、皆さんも意識してみてはいかがだろうか。
ラベル:天鳳 昇段 好調
posted by はぐりん@ at 00:00| Comment(4) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
定位置、復帰おめでとうございます^_^

八段以上で原点を大きく割っているところからの昇段は、それだけでも実力者確定の証といって過言ではないと思います。

私も秋刀魚の片がついてきたので(笑)、今日から四麻の鳳南やります。はぐりんさんには九段以上が似合いますね。十段、天鳳位を目指して頑張ってください。私も追いかける存在、目指すべき存在が身近にいるのはありがたいことです。
Posted by S at 2019年03月10日 10:55
>>Sさん
ありがとうございます。

そう言っていただけるとやってる甲斐もありますね。
好調時にしか言えないですけど、お互いに高みを目指しましょう!
Posted by はぐりん@ at 2019年03月10日 12:06
9段復帰おめでとうございます。
私はつい最近8段に降段しました(*ノωノ)
やっぱり麻雀てゼロサムゲームですねw

それにしてもはぐりんさんの放銃率低過ぎ@@
Posted by 弱杉 at 2019年03月12日 02:15
>>弱杉さん
ありがとうございます。
八段落ちてしまいましたか。落ちる時は本当に早いですし、前触れなく訪れますからね。
またの復帰を願っています。

放銃率は昔から低いことで有名だったんですが(笑)、鳳凰で押し気味に打つようになって大分上がったと思います。

土俵の違いはありますが、特上では常に1割を切ってましたからね。低ければいいというもんでもないですが、ラス回避には有効でしょうね。
Posted by はぐりん@ at 2019年03月12日 11:41
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