2018年10月07日

九段昇段 ここが私のスタートライン

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九段昇段した。


七段原点を割り込み、泡を吹いていたのはほんの1か月前のことだ。

9月は失速することなく好調を最後までキープできた。

絶望に打ちひしがれながらも何とか立ち直ることができたのは、このブログで反省し、取り組み方を見直したことも効果があったのでないかと思っている。

メンタルを回復させながら打つ、調子が悪いと思ったら控えめにする。

自分の実力を発揮できる環境を作る、ということは大事なんだと今さらながら痛感した。

奇しくも、過剰気味に打つことで、自分の調子の出ないタイミングがどんな時かを認識できたというわけである。




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九段復帰は実に半年以上ぶりのことだ。


実は前回九段から八段に落ちた際、2週間ぐらいで九段に戻るチャンスがあったのだが、
ブログ更新に間に合わせようなどという不純な動機により、連戦を焦ってそのチャンスを不意にした。

その後もあと1トップで九段昇段など、3000ptには何度か到達するものの、
そのたびに早く昇段したいという思いが強すぎてリズムを崩していった。

以前にも書いたが、七段に落ちた時は九段昇段タッチ寸前からジェットコースターのように真っ逆さまに落ちていった、そんなこともあった。


みなさんも昇段寸前に似たような経験をしたことがあるのではないだろうか。

目の前に人参がぶら下がっているとどうしても欲が出てしまう。

昇段したいと思うのは欲であり、そのために何をするかは自分の意志である。

無心で臨むほどの境地に達するのは難しいので、
最善を尽くすためのメンタルコントロールを自身で行う、その意志が重要だと思う。


今回は、好調の9月中に昇段するという我欲を捨て、余裕を持って取り組んだ。
プロフィールの試合数が少なくなっているのはそのためである。


ともかく、久々の九段に返り咲き、ほっとしている。

ここからが天鳳の本当の戦いであり、やっとスタート地点に立ったのだとそういう認識でいる。

段位に恥じないよう、自分らしい麻雀が打てればいいと思っている。



さて、今回のテーマは、「八段史上最大に押しまくった半荘」だ。

見る人が見たら、酔っぱらいが打っていると思うかもしれない。

酔っ払いではなく、風呂上がりに打った半荘だ。

そういえば、私は風呂上がりに打つと、脳が疲れてしまうせいか麻雀はあまり成績が良くない。

ともかく、ミスも含めてこれだけ押しまくる半荘も珍しい。

ではどうぞ。



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ブログが有名なメカゼットンさんと。

今は配信対局などにも参加されていて、近代麻雀のDVDにも出てたっけ。

ゼットンさんとの相性は比較的良くて、勝ち越していると思われる。



東1局1本場
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親リーチが入っている終盤。

さて、何を切る?





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MAXの6p切りとした。

残り巡目が少なく、テンパイに取るには無スジの7sをもう1スジ勝負しなくてはならない。

ドラが見えているのである程度押しやすいとはいえ、どちらかというと分の悪い選択。

安全牌がやや少ないのと、4mが現物ということで勝負した。


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結局、親と対面の二人テンパイで流局。

親はカン3mのリーチのみだった。

対面の突然のリーチに面食らって最後7m切っているが、これは9s切りが正解だ。



東1局2本場
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赤3ドラドラの大チャンス手。

上家から出た6m、鳴く?





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チーした。

456の三色になる方なので比較的仕掛けやすい6m。

私にしてはワンテンポ早い仕掛けという印象で、リードしている局面ではスルーするかもしれない。


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しかし、ほどなく上家からリーチが入り…


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一発で掴んで裏は乗らずも8000の放銃。

こちらがドラをいっぱい持っているのに高い。

仕掛けが軽率だったと思わせるような、ラスになりがちなパターン。


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36mは他に5枚持たれていて、都合6枚目。

枚数から見れば仕掛け始めは間違いではなかったと言える。

が、因果が良くないので総合的には良くない仕掛けと私は判断する。



東2局
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親リーチが入って一発目。

あちゃ〜チートイテンパイとなる5pを裏目った。しかもかなりの危険牌。

ここでは一旦、発切りとした。


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次巡、8mを持ってきて、どうするか?





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ツモ切りとした。

結構な危険牌なのはともかく、5p裏目ってるのに勝負に行くのは通常自殺行為だ。

冷静なら北切りぐらいだが、巡目的にはもう少しがんばりたいという気持ちも確かにあって難しい。


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ドラが暗刻になり、ここで1mを勝負している。

5mよりはやや危険度の高い1mだが、赤重なりもケアしたか。

5pはメンツ手の含みで残している。


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2つポンできて、テンパイ。

あの手がテンパイまでいったど〜!


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7sをツモってどうするか?





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これは結構な確率で放銃すると思ったが、押した。

現状は満貫テンパイなので、危険牌押しは大抵見合う。

これに比べればチートイイーシャンテン時の押しの方が損としては大きいはずだ。


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この7mも押し。

現状通っていないスジが4スジぐらいしかないので、放銃確率はかなり高い。

ゼンツを決めてノータイムというわけではなく、いったん止まって考えて、嫌だなあと思いながら切っている。


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そして、待望のアガリ牌を親から討ち取り、8000。

なんと親はメンツ手なのにドラ単騎というこれまたレアな待ちだった。

ゼンツなら絶対に放銃することはないが、逆にオリると打ってしまうかもしれないという。

最後に3sとか持ってきてドラで放銃みたいなオチもありかもしれない。

これにて対面と立場逆転の3着浮上。



東3局
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ラス目対面のリーチ一発目。どうするか?





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安心してください、オリませんよ!

ラス目リーチ一発目でもこれぐらいの打点と形なら割に合うかも。

天鳳だとこれでも微妙な勝負かもしれないが。


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どうするか?





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これも敢然と押し。

しかしよくもまあ次々と危険そうなところを持ってくるもんだ。

これに下家のチーの声がかかる。


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トップ目下家の300・500で決着。

押しが奏功したパターン。

アガられてホッとしている自分がいた。もう押さなくていいんだ!ってね。



東4局
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現状3着目の親番。

チートイイーシャンテンから、安全度を考慮してここで1s切り。


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次巡、生牌の中を持ってきた。

誰からもリーチはかかっていないが、さてどうしよう?





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僕はテンパイまで粘るのだ!と割合マシな7sを切るもアウト。これがやたら高くて12000。

テンパイ臭は対面というよりも上家だったので、やや意外な放銃。

とはいえ、この終盤でテンパイでもないのにこの無スジを押すのはどちらかというとヌルいだろう。


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牌山を開けてみると、確かにテンパイに取れる順はあった。

最後に中勝負からの7m単騎、みたいな。

放銃がなければテンパイになるので、放銃がなければ、正しい。

放銃しているので間違いだが。

こういうギリギリのテンパイ読みこそ鳳凰卓では巧拙が問われる。



南1局
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親が3フーロで、明らかな染め。

チンイツの可能性が高い仕掛けだ。


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こちらもドラドラのテンパイだが、切り出す5sがかなり危険。

さて、どうしよう?





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知らん!と押した。ラグがかかるもセーフ。

ロンと言われれば、即座に飛び終了する点数。

ドラドラ異色のテンパイなら、ギリで勝負する価値はあると判断した。


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そして直後に5200を討ち取り。

5sにラグがかかったら通常は死んだと思うだろう。


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冷静に見えるテンパイ取らずとするとどうなるか?

ほどなくして親が6s単騎をツモって4000オールとなる可能性が高い。

結局回し打ちというのは延命策に過ぎず、相手のツモ筋にアガリ牌がいればそれまでなのである。

麻雀は一牌の後先を競うゲームなので、大抵の場合は危険牌を切って捲り合った方がいい。これは私の長年の研究でわかっている基本事項の一つだ。



南3局
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南3局、15800点持ちラス目の南家。

ここでの目標は、満貫ツモぐらい。

配牌はどちらかというと良い。満貫ぐらい狙えそう。


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トップ目ゼットンさんの仕掛けにより、ツモが噛み合い始めた。

これはいけそうな気がする〜。


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手なりでタンピン三色のテンパイが入って即リーチ。


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高目を難なくツモって、3000・6000。

今まで押してきたことのご褒美と言わんばかりに、逆転手が炸裂した。

好調時は放銃でどれだけ点棒を失っても、それを取り返すだけの手が入る。

不調時は一回満貫を打ってしまうとそれで終わってしまう。


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下家は、この赤5mを押すことができれば、次巡南をツモって満貫だった。

トップ目の立場からは当然押さないわけだが、この意地悪な巡り合わせも私に有利に働いた。



南4局
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オーラス28100点持ち2着目の親番。

あとはこの配牌を2000点に仕上げるだけ。


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絶好のペン3mが埋まって即リーチに踏み切る。


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これがアガれず、流局となったが、何と一人テンパイで逆転トップ終了となった。

点棒状況的にはトップ目下家以外の2人テンパイ以上で西入となり、ラス目上家は必死になればテンパイを取れたはずだが、
3フーロ対面がテンパイ濃厚と読んで無理をしなかった可能性が高い。

このへんの展開も私に味方した。


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トップ目下家の手は、圧倒的に粘れそうな感じもするが…


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ここから親満を打つとラス転落なので、下家は行けないのだ。

トップ→ラスだけは天鳳でなくても避けなければならないので、抜くのはやむを得ないと言える。

こういう場面で愚形リーチを効果的に使いたいものだ。


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こうして長い半荘は幕を閉じた。

全部押し切った末の勝利の味は格別だ。

つまり、ヌルい放銃をしても、ツイてれば勝てるよ、ということ。


今なら言える。「お寿司ぐらいは上がいい」…じゃなかった、あれなんだっけ?

押しすぎくらいがちょうどいい←メカゼットンのブログ
ラベル:天鳳 好調 昇段
posted by はぐりん@ at 18:20| Comment(6) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
東2局の8mツモ切りですが、受け入れの狭い七対子一向聴で、5p等の押さなければいけないスジの危険度が高いことからあの順目でドラドラであっても自分ならオリてしまいそうで、はぐりんさんが押していたのは結構意外に感じました。
もう少しチートイ一向聴の価値を高く見積もるべきなのでしょうか?
Posted by ゆう at 2018年10月07日 23:14
>>ゆうさん
いえ、おっしゃるように残り浮き牌の危険度が高く、相手は親リーチですから、通常はオリで問題ないと思います。

理由を探すとすれば、自分がラス目であること、巡目的な猶予があること、親の待ちが絞り切れないこと、特にラス目であるというのは失うものがないわけですから、ある程度押す理由にはなると思います。

とは言え、トイツ手コーツ手は受け入れが狭いですから親が通常の待ちならさらに傷口を広げるということにもなりやすく、通常は私も辛抱の選択をすることが多いです。

強いて言えば気分や感覚が押しに傾いたという感じで、それがたまたま結果に結びついたケースです。こういうのは実験的に押してみて結果を自分の中でインプットするという作業ですね。

ゆうさんの価値判断は間違っていないと思います。
Posted by はぐりん@ at 2018年10月08日 06:09
こんにちは

東1局2本場は鳴く人が多いかもしれませんね。

仮に面前で進めて6mをツモったイーシャンテンになり、(鳴いていればなかったであろう)上家のリーチに同様に2mで放銃した場合は、スルーが良くなかったとはぐりんさんは解釈するものでしょうか。それとも鳴いて悪い結果を招いた場合のみ、悪い鳴き判断だったと評価するものなのでしょうか。
Posted by S at 2018年10月08日 13:23
九段昇段おめでとうございます。
所々、気になったところがあるのでコメントしてみます。

東1局2本場 ドラ4s

4赤5m赤56889p44赤5667s

1枚目の6mチーするか?

満貫が見て最速であがりたいと思いますが鳴かない方がいい気がします。
8p4sを仕掛けた時に西家の切った6mを鳴いてないことが盲点になることや若干形が悪くなった索子の形を決めた上で安全度が高い9pを残してテンパイに辿り着けるようにするのが良いと思いました。
例え6mを見逃したとしてもこの手はそんなに遅くならだろうし、シャンテン数が遠いところでは形が悪い部分を優先的に処理した方がいいのかなと思います。
まぁ満貫が見えれば、最速であがりたいという気持ちはわかります。(2,3年前の私だとこの6mは仕掛けていただろうなと思います。)

東4局 ドラ7p

47m55p33447s北北撥発中

何を切るか?

ドラ7pと赤5m5p5sが見えていなので放銃した時の素点は高くなるだろうと予測できるのでこの7sは痛い気がします。
まぁ相手の打点が1000点か2000点程度なら流局罰符で1000〜3000点払うので押してもいいという感じです。

ブログのSSで自分がドラたくさん持っていて相手が安い可能性があるならば、ゴリ押しでもうまくいってるシーンもあるので押し引きはドラ次第ですかねw。

まぁ強者と弱者の違いがあるとしたら、強者は弱者よりもチャンスメイクがうまい。だだし、あがれるかどうかの運次第。
自分がツイていなくても、ただ地道に相手より多くチャンスを作って自分がツキに恵まれるのを待つ。
チャンスを待つ我慢強さは必要ですが、結局のところ麻雀の勝ち負けは運次第だと思いますw。
Posted by 国家最終戦力 at 2018年10月08日 19:44
>>Sさん
基本的には、局後の評価は客観的なもので、鳴くか鳴かざるべきかの判断は自身のアガリ確率、枚数などに照らして総合的に評価します。

ただ、自分が仕掛けた場合の結果については重要度を高目にしているので、どんな仕掛けであれ悪い結果を招いた場合は仕掛けが招いたものとしてあまりいい評価にはなりません。

もちろん、鳴いていればアガリがあった、鳴いていれば放銃がなかったなどのようなケースでは、仕掛けた方が良かったと判断することもあります。

その比較の話で、メンゼンよりも仕掛けの評価を厳しめにしているということですね。
Posted by はぐりん@ at 2018年10月09日 01:18
>>国家最終戦力さん
ありがとうございます。

東1局2本場
これは鳴く方が普通で、鳴かない人の方が麻雀を達観している気がします。自分がドラを独占しているので、2フーロまでいくと鳳凰卓ではほぼ出アガリが期待できないというのは確かにありますね。
感覚的には鳴いた方が期待値はやや高いかなと思っています。

東4局
これはそうですね。自分でもやっちまったと思いましたから。
以前ラスを量産した時に、終盤に3sでチートイドラドラの放銃をしたケースがあって、このブログでも紹介したと思うんですけど、同じことを繰り返してるな、と。
ただ、好調時はそれを挽回できるぐらい手が入って逆転ができるんですね。その時の対比としてこの半荘は好調時の良いモデルケースだなと思いましたね。
Posted by はぐりん@ at 2018年10月09日 01:35
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